小松島市田浦町西原の水田に立つと、南に山の連なり、西には勝浦川の水を取り込む樋門があり、いずれからも栄養豊かな水が流れ込み、生物多様な水田地帯となっているのがわかります。この様に恵まれた土地で暮らす農家さんたちは、北部のように宅地化させまいと協力しながら上王子特質米を栽培してと、以前聞いたことがあります。
ここがきょうの観察の場です。
スタッフが草むらの蛇に気を付けながら先導すると、アカハライモリ捕獲がスタートです。アカハライモリは全長が10cmほど、背中がざらざらで黒色や茶色を帯び、尻尾を持ち上げると、お腹は朱色と黒色のぶち模様です。少し不気味な色で、天敵に対する警戒色です。フグ毒と同じ物質をもっているが、触る分には問題なく、ただ目に入れないよう注意がいります。すぐに捕まえたと声が上がり、得意そうに高々と持ち上げています。
手の届かないあぜから1m以上離れたところではっている姿発見。何処にいるんだろう?探している子どもたちをいい場所に案内した。
そこは田の隅の取水口にブロックと石をおいてある。数人が網を入れるなり、おった、捕まえた、まだおった。なんと4匹も。その後数度そこに案内したが、都合10回はこどもの歓声が上がった。いつもはのんびり田を泳いでいたのにかき回され、身を隠すために隅に隠れたのか。総勢約100名で何匹のアカハライモリを捕まえたかな?
会話が聞こえてくる。一番はしゃいでいるのはお父さんよ。来てよかった。とお母さんの声。そうなんです。この観察会の一番のいいことは、知識を得るだけではなく、自然の中で心を解放して参加者みんなが童になり、発見や感動のたびに素直に笑い声を上げれること。これが何かにつながります。山のカラスもきょうはびっくりです。
こんな男の子がいましたよ。長い草を取り上部を円く巻き外れないように止めて見せてくれる。なあに?神様なんよ。それじゃ田んぼのここにさしておこうか。その子は座り手を合わせ、この様に祈ってくれました。お米がたくさん取れますように、虫やお魚がたくさん捕れますように。広い青田に爽やかな風がながれました。
観察指導員から今日捕まえた生き物の楽しい紹介がありました。トレイの中にはアカハライモリ、オタマジャクシ、ちょっと似ているが黄色みをおびたナマズの赤ちゃん、ホウネンエビ、ヤゴ、なんといきなりそのヤゴの上に乗ったのはコオイムシ。これ好物なんです。
解散後、道具洗いに参加者が加わってくれました。ありがとう!そして今回も地元の農家さんたちにご協力いただきました。ありがとうございました。